「それは救いのない、砂の地獄の黙示録」_SPEC OPS:The Lineをプレイ

skyrimのコラムがさっぱりできないので先にこっちを。

トラウマは連鎖する

SPEC OPS:The Lineをクリアしたので感想を。このゲームはストーリー重視の作品の為、ごく一部を除いてネタバレは避けておきます。

ゲーム性は良くあるリアル寄りTPS

まずメインとなるストーリーは後にして、ゲーム面に関して。自分は難易度ハードにてプレイをしました。

簡単にいえば、カバーアクションがあるリアル系寄りなTPS。

カバーアクションは遮蔽物に近づくと対応キーの表示が出るので、そのキーを押せば行えるタイプ。低い遮蔽物なら飛び越えたり、ブラインドファイア(銃と腕だけ曝け出して撃つ)といった事等も可能な、よくある機能。

スプリントは前方のみで急には止まれない。しゃがみはあるがジャンプはできない。

近接攻撃は銃床で殴る等。瀕死で倒れている敵に近づいて近接攻撃を行うと、専用モーションで止めの一撃が行える。

射撃は、P90やUMP等のサブマシンガンを除き、Aimしなかったり移動撃ちだと弾道がバラける。静止状態でAimしても、フルオートで連射するとバラけやすい為指きり推奨。Aim時はダットサイトとスコープ装備時のみ一人称視点になる。同時に持っていける銃は2種類のみ。

銃によって切り替え機能がある。AK47だとフル/3点バースト切り替え、M4だとサプレッサー、HK417ならスコープの着脱、等々。

手榴弾は三種類で、フラグ、吸着、フラッシュ。

それから、特定の場所には攻撃する事で発動するオブジェクトも有ります。といってもガラスや壁を壊して砂雪崩を発生させ、敵を生き埋めにする位でしたが。

プレイヤーのライフは、HPの表示はなく、ダメージの蓄積量に応じて画面の視界が悪化するタイプ。自動回復あり(ただし体感的に回復時間は少々遅めかも)。敵の銃弾一発あたりのダメージは高いので、身を曝け出しているとすぐ死にやすいレベル。アイテムによる回復はなし。

あとは仲間が2人いて、指示を出すことが出来ます。

仲間

このゲームはプレイヤーが操作するウォーカーと、狙撃が得意なルーゴ、ライトマシンガンによる支援攻撃が得意なアダムスの3人で任務を遂行する為、ルーゴとアダムスに指示を出すことが出来ます。

専用キーを押している間はレティクルが赤い△表示となり、△を敵に合わせてキーを離せばその敵へ攻撃する様に指示できます。ただ、ルーゴとアダムスを個別に指示する事は出来ない為、遠方の敵はルーゴが狙撃する等、距離や状況によって自動的に誰が攻撃を行うかが変化します。

味方の攻撃は結構優秀でさくさく倒してくれるのですが、敵への攻撃指示を行うと(指示した敵を先に倒す様に動く為、結果的に)前に出やすいAIである為、瀕死になりやすいです。敵の攻撃が厚い場合は指示せず任せたほうが安全かも(それでも十分対応してくれる)。

ちなみに、敵がこちらに気付いていない状態の時はサイレントキルもしてくれます。

また、戦闘中に画面上部にフラッシュグレネード投擲指示の表示が出る事があり、その時に専用キーを押すと味方がフラッシュを投げてくれます。

仲間2人のライフはウォーカーよりも高く感じますが、さすがに攻撃を受け続けると瀕死で倒れてしまいます。瀕死で倒れてしまった仲間は近づくかもう一人に指示を出して回復させると復帰します。回復させないと画面上部にゲージが表示され、そのゲージが満杯になると仲間は死んでしまい、ゲームオーバーになってしまいます。

普通のTPS

ゲームとしては特に際立った特長が見当たらないと感じました。HOMEFRONTで感じた気持ちと似ている。凡庸。

とはいえこのゲームはお話に重きを置いているらしいので、仕方がないのでしょうが。

ストーリー

さて肝心のストーリー。

序盤のあらすじ

舞台は、かつてない砂嵐によって壊滅的な打撃を被ってしまったドバイ。

水も干上がってしまい、砂塗れとなってしまった国は、もはや水の都と呼ばれていた当時の姿がまったく見る影もない状態となってしまっていた。

砂の壁に覆われてしまい、国外へと出ることも困難となってしまったドバイの人々。閉鎖された場所はいつしか武装グループがはびこる無法地帯と化していた。

大災害に見舞われているドバイから難民を救う為、米軍のジョン・コンラッド大佐率いる第33部隊が自ら志願して現地に赴いた。

しかし、惨状と任務が困難である事がわかると、上層部は33部隊へ、ドバイを放棄する様に撤退命令を出す。しかし、コンラッド及び33部隊はそれを拒み、現地に残ることを選択。その後連絡が途絶えてしまう。

砂嵐の壁に阻まれたドバイは全く状況がわからない状態となってしまう。ドバイからの最後の通信によれば、33部隊は民間人を連れて街を脱出したらしい。

それから6ヶ月が経過したある日。ドバイからコンラッド大佐と思しき通信が入った。

通信は断片的な音声だったが、内容から、33部隊と市民はドバイからの脱出を試みたがこれを断念した事と、犠牲者があまりにも多く発生してしまった事がわかった。

通信から更に二週間後、閉塞空間と化したドバイへ、コンラッドを救出する為の部隊が派遣された。

その部隊は、米国陸軍の第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊、所謂デルタフォースに所属する兵士達の中から、隊長となるマーティン・ウォーカー大尉、副官で支援役をメインとするアルフォンソ・アダムス、通信と狙撃を担うジョン・ルーゴ軍曹、彼ら三人が抜擢され構成された救出部隊であった。

ウォーカー大尉はコンラッド大佐とは知り合いであり、過去にカブールで負傷した所を大佐に救われた事がある程の恩人でもあった。

ドバイに降り立った救出部隊だが、現地入りした矢先に33部隊兵の死体を一体発見する。その後突如、現地に巣食うゲリラに襲撃を受ける。

その後、さらにはその部隊とCIAが関わっている事も判明する。

しまいには何故かドバイの難身と33部隊が交戦している光景を目の当たりにする。

おまけに、難民を助ける為に33部隊を止めようとするウォーカー一行は、その所為でCIAと勘違いされてしまい、33部隊と完全に対立してしまう状態に。

ドバイの支配者と宣言し、難民達を蹂躙している様に見える33部隊とコンラッドは一体何を考えているのか。そしてCIAの思惑は一体なんなのか。

それらの意味を探ると同時に、度重なる惨劇の光景を目の当たりにしていくウォーカー。次第に彼もまた、知らずの内に狂気に呑まれていく……。

地獄の黙示録リスペクツ

……というストーリー。

お話としては、ドバイを舞台にした、地獄の黙示録およびその原作である小説「闇の奥」リスペクトといえばいいのかな。

「闇の奥」小説の著者が「ジョゼフ・コンラッド」である為、そういう事なのでしょう。

このゲームも、紛争の狂気に呑まれる様を描いています。はっきりいって救いがない物語です。描写や演出も心に来る描写を前面に押し出している為、鬱ゲーが苦手な人にはおススメできない。

鬱ゲーにある程度耐性があり、こういう話に興味があれば、プレイしてみてもいいかもしれません。ただゲームとしては普通なので、それ目的で買うのも少々微妙かも。

……あとはちょっとネタバレでつっこみたい描写があったのでそこをぼやきで。

関連リンク

Spec Ops:The Line公式
http://www.specopstheline.com/
Spec Ops:The Line日本語版(PS3/360)公式
http://www.2kgames.jp/specops/
YAGER
http://www.yager.de/

ぼやき

SOLネタバレ:白リン弾がパネェ兵器として描写されている件について

白リン弾によるあの演出だけれども……。やっぱつっこみたい。

確かに白リンは燃焼効果はある。しかし、皮膚に付着しても焦げるかやけどするまでで白リンはすぐ燃えきってしまうと記憶。

その為、筋肉や骨まで溶かすという程までには至らないはずなんだけども……。

まあ、発火はするので衣服や毛髪が燃えればあれだけ密集している人々があんな状態になる可能性は無きにしも非ずだけど。

しかしあそこで車両とか登場して、なんかそれとかも爆発していた(とおもうけど違った?)が、白リン弾自体にはそんな効果ないしなあ。火薬に引火して誘爆したと思えばいいのだろうか。

少なくとも、現実の白リン弾はただの煙幕弾や照明弾の為、ゲームのような状況が容易く発生する程のトンでも兵器ではない。

無理矢理納得するのであれば、このゲームで「白リン弾」と呼称しているものは、白リンを着火剤に利用する、焼夷効果が高い化学物質を使用した特殊な焼夷弾を通称でそう呼んでいる、と脳内補完する。

……苦しい?

SOL以外のぼやき

civ5イマイチとか言っていたのは何処のどいつですか。プレイしてみたら4より面白いじゃないか。

自分にはこのシステムと合っているみたいで、個人的には4よりも5の方がプレイしやすく楽しいと思う。

……ええ、最近購入して仲間内でマルチプレイしてます。

Comments

“「それは救いのない、砂の地獄の黙示録」_SPEC OPS:The Lineをプレイ” への1件のコメント

  1. のアバター
    匿名

    白燐弾、煙幕とは名ばかりで焼夷弾として使われてますよ。